副校長の読書散歩
和の色に出会うSelected by安積秀幸参与先生 「和の色」のことについては、第7回の 「日本人の忘れもの」でも少し紹介しましたが、 日本には本当に微妙な色の違いが異なった名前で伝わっています。「城ケ島の雨」の北原白秋の歌詞にも 「利休鼠の雨が降る」 …
葛飾北斎との出会いSelected by安積秀幸参与先生葛飾北斎の絵との出会いは二つあります。 一つは米山徹先生からいただいた手摺木版「富嶽三十六景画集」です。 手摺木版『富嶽三十六景画集』の帙。 「帙(ちつ)」とは和本を包んで保存するための装具で、と…
新聞が教えてくれた本Selected by安積秀幸参与先生 新聞はいろいろな本を紹介してくれます。 コラム、記事等を読んでいて 書かれている方はよく本を読んでおられるし、 またいろいろなことをよく御存じで、いつも感心してしまいます。 第29回の「新聞記事が…
先生方に教わった本Selected by安積秀幸参与先生前回は兵庫県播磨高等学校の 図書部員から紹介された本について書かせていただきました。 今回は、私が勝手に友人と思っている すばらしい先生から紹介された本について 書いてみようと思っています。 多くの…
図書部員に教えられて ビブリオバトルで紹介された一冊Selected by安積秀幸参与先生 3学期の期末考査の期間中のビブリオバトルの職員研修がありました。 今までビブリオバトルという言葉を聞いたことはありましたが 実際に体験したのは初めてでした。期末考…
絵本を読むSelected by安積秀幸副校長先生 2000年10月12日の木曜日、 当時勤めていた兵庫県立教育研修所が主担当となって 全国教育研究所連盟の全国大会を神戸で開催しました。その大会で記念講演をお願いしましたのが、 この読書散歩の第4回で紹介しました…
中国の古代哲学と日本文化Selected by 安積秀幸副校長先生 「陰陽五行」 *という言葉を聞かれたことがあると思います。私は焼物が趣味で、多くの陶器や磁器を拝見してきました。 時々、易や八卦**にかかわる模様や絵が描かれているのを 見ることがありました…
地域の歴史Selected by安積秀幸副校長先生 兵庫県でも多くの市町合併が行われ、 私の住んでいる香寺町も 「神崎郡香寺町」から「姫路市香寺町」に変わりました。合併前には香寺町史も編纂されました。 新しくできた市町においては いわゆる「ゆるキャラ」が…
忙しくなるとSelected by 安積秀幸副校長先生 どうも仕事などが忙しくなると本が読みたくなる性分は 若い時から続いているようです。 高校生の時にも試験が近づくといろいろと本が読みたくなって、 試験勉強をほったらかしにして読みふけったことが 何回もあ…
ポーランドとナチSelected by安積秀幸副校長先生 前回、戦後70年を記念して 日本で出版された本を紹介しました。姉妹校であるナザレ校の国、 ポーランドでも第二次世界大戦にかかわる本が出版されていました。 ナチが行った非人道的な行いはいろいろな本で紹…
戦後70年Selected by 安積秀幸副校長先生 今年は戦後70年ということで、 8月1日には終戦の玉音放送*にかかわる情報が公開されました。先日米山徹先生に、電話で、 「戦後70年という区切りの年は、 戦争を経験された方々からまだ体験談を聞くことができる年で…
再び朝井まかてさんSelected by 安積秀幸副校長先生 私が選んでしまう時代小説は、 江戸時代の人情味あふれた物が多いように思います。読んでいて人を思う心にジーンとなったり、 時には涙が出そうになってしまうことがあります。兵庫県播磨高等学校は海外に…
「永仁の壺」事件Selected by 安積秀幸副校長先生 私の手元に、小山冨士夫さんの、 種子島の土で作られた徳利と小ぶりの湯呑があります。 そのこともあり、小山冨士夫さんの生き方や研究に興味を持っておりました。 *箱の文字は、 右が「種子島徳利」と書い…
科学を俯瞰するSelected by 安積秀幸副校長先生 平成27年8月1日の神戸新聞に 「物理学を俯瞰する大教師」というタイトルで、 甲南大学元教授・京都大学名誉教授の佐藤文隆先生が、 ノーベル賞を受賞され7月5日に死去された 南部陽一郎先生との思い出を書かれ…
好みの本を紹介Selected by 安積秀幸副校長先生 兵庫県播磨高等学校では読書の学校づくりの一環として 朝の10分間読書を行っております。 学校の生徒や職員に読んでもらいたい 本の紹介から始まった「副校長の読書散歩」も 第50回になりました。 鳥取のYさん…
親友の突然の訃報Selected by 安積秀幸副校長先生 5月9日の土曜日、親友の訃報の連絡が突然ありました。 一緒に机を並べ遅くまで仕事をし、 何回となく酒を酌み交わし、 仕事の事では激論を交わし、 言いたいことを言える本当の親友の突然の死でした。おり…
シーボルトと幻のアジサイSelected by 安積秀幸副校長先生 今、我が家の庭にアジサイの一種の シチダンカ(七段花)が清楚な花を咲かせています。 このシチダンカは幻のアジサイと呼ばれています。なぜ幻なのか。実はシーボルトが著した日本植物誌(フローラ…
朝井まかてさんの時代小説3冊Selected by 安積秀幸副校長先生 久しぶりに気楽に読める時代小説が読みたくなって図書室に行きました。関西弁のタイトルが目につき、読み始めました。 以前に紹介しました高田郁さんの「みをつくし料理帖」シリーズとは違った …
アジアの中の日本Selected by 安積秀幸副校長先生 近頃、テレビでも新聞でも中国を始めアジア各国との関係が 毎日のようにニュースに取り上げられています。 中国や韓国とは政治的には、領土問題がよく取り上げられますが、 一方で相互の人々と積極的に交流…
のび太君の生き方Selected by 安積秀幸副校長先生 今回紹介します2冊の本は、 茺田嘉之先生と昼食をとっていた時に 話をお聞きしたのがきっかけです。茺田先生からお借りして読んでみました。 私が読み終えてから学級文庫に置かれるそうです。著者は富山大学…
菜の花忌シンポジウムに出席してSelected by 安積秀幸副校長先生 司馬遼太郎が好きだった菜の花にちなんで、 2月12日の命日を「菜の花忌」と言います。平成27年2月7日にNHK大坂ホールで 菜の花忌シンポジウムが開催されました。鳥取のYさんから電話をい…
「踏絵」に関係する三冊Selected by 安積秀幸副校長先生 平成26年10月にポーランド研修旅行で 姉妹校のナザレ校、大統領宮殿、ワルシャワ市内、 クラクフ市内、アウシュビッツ等を訪問しました。ナザレ校はカトリックの学校で、キリスト教の様々な施設があり…
自然の美――雪の結晶Selected by 安積秀幸副校長先生 身の回りの自然の美しさに心を奪われることがあります。今の季節、雪の結晶の美しさに 魅せられた人は多いと思います。 また、雪の結晶の写真集などはたくさん刊行され、 その美しさに感動された方も多い…
写本にまつわる2冊Selected by 安積秀幸副校長先生 昔の人は本を読むために大変な苦労をされています。 持っておられる方にお願いして借りて、自分で懸命に書き写しておられます。 私も以前に似たようなことをしましたが大変な時間と労力がいります。お茶を…
不易と流行Selected by 安積秀幸副校長先生 教育の世界においても「不易と流行」という言葉をよく聞きます。 時代の流れの中で変わってはならないこと「不易」と、 時代の流れに従って臨機応変に対応しなればならない「流行」が 絶えず求められています。兵…
みをつくし料理帖シリーズ(その2) Selected by 安積秀幸副校長先生 みをつくし料理帖を続けて紹介しましょう。この小説には、さりげなく江戸時代の実在の人物が出てきています。 いつも「つる家」で文句をいいながら食事をする清右衛門は、 『南総里見八犬…
みをつくし料理帖シリーズ Selected by 安積秀幸副校長先生みをつくし料理帖の『八朔の雪』はこのシリーズの第1作であり、 この読書散歩の第15回で紹介しました。この度平成26年9月2日の神戸新聞で この「みをつくし料理帖シリーズ」が完結したと知り、 学校…
「NPO法人 本と温泉」企画の小説 Selected by 安積秀幸副校長先生「NPO法人 本と温泉」が志賀直哉の「城の崎にて」を 豆本で出版されたことは、第24回で紹介しました。その時に万城目学さんが城崎にちなんだ 新しい小説に取り組んでおられることも紹介しまし…
焼物の師匠から紹介された2冊 Selected by 安積秀幸副校長先生 第16回で『越前 古窯の人 −水野九右衛門−』を紹介しました。 その時に私の趣味の一つが茶道で、その関係から兵庫県の焼物について いろいろと教えていただいている師匠のことをお話しました。 …
湯川秀樹と中谷宇吉郎 Selected by 安積秀幸副校長先生 昨日平成26年10月7日、 突然のニュースで、中村修二教授、天野浩教授、赤崎勇教授が 青色のLED開発でノーベル賞を受賞されることを知りました。 中村教授が勤務されていました 日亜化学工業へは見学し…