兵庫県播磨高等学校の取り組み「読書の学校」の模様を発信中です。

「読書カード」の取り組み

本校では、2004年度以降、
「読書の学校」づくりの一環として、
1年生を対象にした週1回の「読書の時間」(50分授業)や
全学年を対象にした「朝の10分間読書」を順次
採り入れてきました。

そして今年は、
自分自身が読んで印象深かった本や
友だちにおすすめしたいと思った本を
紹介してもらうための新しい取り組みとして、
「読書カード」を導入しました。

「読書カード」は、
表・裏の両面を使って、
次のような内容を書き入れるためのカードです。

〈表面〉
 読書の開始日・終了日
 書名、著者・訳者名、出版社、ページ数
 などの基本的情報

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〈裏面〉
 心に残るフレーズの抜粋、
 ポップのイメージ

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「読書カード」の取り組みの意図は、
とくにこの裏面にあります。

1冊の本から得た感動を
誰かに伝えるためには、
感動の余韻をじっくりと味わうことと、
自分の感情を適当な言葉に置き換えることが
必要になります。

感動の体験や手応えは、
ともするとすぐに消え去ってしまいますが、
深く味わい、言葉にする作業を経ることで、
その一瞬を記念写真のように留めておくことができます。

図書だより9月号」でも、
ポップの作成手順や、
参考となるポップのサンプルを紹介しています。

イラストや色使いを工夫することで、
より華やかなで視覚的に印象深いポップに
なることは間違いありませんが、
イラストの有無や見栄えはあまり大きな問題ではありません。

ポップづくりの醍醐味は、
自分の心に訪れた一瞬のきらめきを、
他の誰かと共有できる「言葉」に託す行為にあります。

「読書カード」を通じて、
ぜひ、そんな体験をしてもらいたいと思います。

提出された「読書カード」は、
順次、図書館前に掲示したうえで、
生徒のみなさんが在学中の間
図書館で保管しておき、
卒業の際にまとめて返還することにしています。