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兵庫県播磨高等学校の取り組み「読書の学校」の模様を発信中です。

副校長の読書散歩 #18

      

「高校生のための文化講演会」で
集英社からいただいた文庫から

selected by 安積秀幸副校長先生

読書散歩#17

通勤電車の中では、しばしば、吊革につかまりながら
左手に本、右手に吊革という姿勢で読んでいますと、
どうも栞が邪魔になります。

特に文庫本では、最初から挟み込んである栞、
幅が広ければ広いほどページが起き上がってきます。
しばらくするとページを抑えている親指と小指が
痛くなってきます。

指が痛くならない栞、いろいろと探し回りましたが、結局、
プラスチックの薄い荷造り紐です。
ゴミとして捨てられていますが、
長さ10cm位に切って小さな幅の板にして使っています。
安上がりで、エコで、便利ですねえ。
おかげで指も痛くなることなく本を読むことができます。

ここしばらく学校の図書室で借りた
畠中恵さんのシリーズも読み終え、
その勢いで時代小説を読み続けています。

集英社から寄贈いただいた100冊の文庫から
心あたたまる時代小説をとりあげました。




あいあい坂

『狸穴あいあい坂』
諸田 玲子 著(集英社文庫)



前にも書きましたが、
江戸時代の時代小説は本当に、
人への思いやりがにじみ出ています。

この小説は、親が持ってくる縁談を避けるため、
元火盗改*1の厳格な祖父と暮らしている娘が主人公です。
元火盗改と「犬猿の仲」の町方の同心*2にほのかな思いを寄せますが、
周りの人々の思いやりのあるかかわり方から
何とも言えないあたたかさが伝わってきます。

10月の下旬に、ポーランドのナザレ校から
2名の先生と6名の生徒さんが来られました。

ナザレ校の校長先生のあいさつや動作には
いつもあたたかさが感じられました。
そう感じたことをお話しましたところ、
「ひとことひとことに心を込めています。」と言われました。

行動やことばににじみ出てくる心、
本校の教養で目指しているところに
共通していると思います。



*1 火盗改:
火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためがた)」を略した言葉です。
江戸幕府において、放火犯や盗賊の逮捕・取り締まりを行った仕事のことをいいます。