副校長の読書散歩 #2
若者の挑戦に感動した2冊
selected by 安積秀幸副校長先生
よく「近頃の若いものは・・・」と言われますが、
いつの時代にも素晴らしい若者はいます。
そのような若者の著作を2冊紹介します。
読み終えたあとの感動やさわやかな気持ちは、
とてもとても言葉で言い表すことはできません。
私が、もし彼らと同じ環境に置かれたらどうするのだろうか。
同じようなことはとてもできないのではと考え込んでしまいました。
できるだけ多くの方々に読んでいただきたいと思っています。
『風をつかまえた少年』 ウィリアム・カムクワンバ
子どもが下宿先を引き払う時にお世話になった
運送屋さんからいただいた本です。
多くの人の、引越しという人生の節目にかかわってこられた方と
半日あまりご一緒させていただき、たくさんの話をしました。
その時に紹介していただいたのですが、
しばらくしてから手紙とともにこの本が送られてきました。
この本の副題は
「14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった」です。
食糧危機に見舞われたアフリカのマラウイで、
食べていくために学費が払えず、
中学校に行けなくなった少年の話です。
勉強がしたい、本が読みたいと切実に願った少年。
いつの間にか彼を応援している自分に気がつきました。
少年を支えた人たちとの心温まる交流が、
感動の波となって押し寄せてきました。
『最後のマドレーヌ』 洲崎 澪
本校も参加している「チャレンジカップ」。
2012年のグランプリ大会でグランプリを受賞した高校生の
チャレンジの記録です。
パティシエになる夢を追っていた女子高校生は、
ガンで母親を亡くします。
一度はあきらめかけた夢に再チャレンジする話です。
彼女はチャレンジを通じて多くの方々に出会います。
その方々との触れ合いの中での一言。
「夢を実現できるかどうかは、
その夢をあきらめきれない理由をもっているかどうかなんだ」
この一言が印象に残っています。
この本は教養担当の先生の机上にあったのを
借りて読んだものです。
「図書館の蔵書に」とお願いしています。
* 「副校長の読書散歩」とは?