selected by 国語科
『伊豆の踊子』 川端康成 selected by 国語科 中尾和男先生 旅先の伊豆で、 一高生の「私」は旅芸人の一行と道連れになり、 その中の若い踊り子に魅かれる。旅芸人たちの素朴で温かい雰囲気に包まれて、 彼女らの「いい人ね」という言葉にも、 素直に反応す…
『野火』 大岡昇平 selected by 国語科 摺河愛美先生 フィリピン戦線に取り残され 餓死の危機に直面する田村上等兵の姿は、 戦争を経験したことのない私たちに、 戦場の別の過酷な一面を見せる。平凡な多くの日本国民が「戦争」の名の下に戦場に送られ 否応…
『武蔵野』 国木田独歩 selected by 国語科 古林ひろみ先生 今からおよそ110年前の作品。 東京郊外の雑木林の風情を美しい文章で綴っている。独歩が歩く「武蔵野」の風景は、 自然と生活とが密接した 古き良き時代の「日本の原風景」を 間近に感じさせてくれ…
『こころ』 夏目漱石 selected by 国語科 古林ひろみ先生 人間のエゴと倫理を深く追求した小説。人は追い詰められた時、 自分の中に潜む“エゴイズム”と向きあうことになる。 そのエゴにより、 人に裏切られ人間不信に陥る苦しみと、 人を裏切り罪悪感に苦し…
『鼻』 芥川龍之介 selected by 国語科 中尾和男先生 異様な長い鼻に悩む禅智内供は、 奇妙な治療で鼻を短くしたが、 周囲の人間の嘲笑の目は、 以前よりひどくなり困惑する。そんなある夜、 鼻は元どおりになり 内供は晴れ晴れとした気持ちになる――『今昔物…
『新13歳のハローワーク』 村上 龍 selected by 国語科 木下 伊津子先生 13歳という年齢を中心とした 「子どものための職業図鑑」ではあるが、 進路決定に迷っている生徒には、 基本的なことを考えるきっかけとなる一冊である。自ら将来について考え、 好奇…
『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』 小山鉄郎・白川 静 selected by 国語科 摺河 愛美先生 表音が主流を占める文字文化のなかで、 表意文字として独特の発展を遂げた“漢字”。広い東アジアを漢字圏としてまとめ、 伝達手段の役割を長く果たしてきた。本書では…
『お伽草紙』 太宰治 selected by 国語科 藤澤賢治先生 「瘤取り」「カチカチ山」「舌切り雀」――日本人なら誰でも知っている民話を、 第二次世界大戦中の防空壕の中で、 我が子に読んで聞かせたという書き出し。「ムカシムカシノオ話ヨ」という始まりに、 つ…